映画「点の記」で観た剱岳山頂付近の錫杖の場所を観ました。景色は絶景。
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【富山】 剱岳登山 2日目〜剣山荘から剱岳まで〜
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記録:2015.09.12
天気:晴れ
場所:剱岳
出発:剣山荘
到着:剣山荘
地図:山と高原社「剱・立山 2015」
ルート:[1]剣山荘→[2]一服剱→[3]前剱→[4]カニのたてばい→ [5]剱岳
Map:20150911_turugi_root

歩行:5時間
歩数:計測したが実体を表していないので数字は利用せず
距離:約10 Km(直線距離は短いが体感距離は50kmくらい)
高低:20150911_turugi_koutei

駐車:周囲に車は一台も見えない
トイレ:山小屋のみ
備考:
BV:−  (たぶん無理)
CS:− (おそらく無理)
BS:★  (立山連峰だけなら)
VS:★★(自己責任で)
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今回は以下の5名のパーティだ。

★リーダー役 Kさん(50代男性)
登山暦30年以上。雪山にも精通した大ベテラン。大学の登山部出身。
剱岳では雪山登山の経験あり。気象予報士。

★F子さん(40代女性)
登山暦5年だが白馬や槍ヶ岳キレットなどをつぎつぎと制覇してきた実力の持ち主。
大学ではスキー部に所属。

★M子さん(30代女性)
ここ数年で登山に目覚めた。子供の頃はよく登山していたという。
毎週末は10km走るマラソンランナー。

★Yさん(40代男性)
日頃、趣味で自転車やマラソンで体を鍛えてきた。

★私(50代男性)
ベンチャー隊の隊長。

●山岳保険
日本山岳協会の山岳共済会に加入
●共同装備
ツェルト4人用と2人用、携帯ラジオ、非常食1日分、燃料/ガスコンロ1台
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さあ、いよいよ剱岳への挑戦の日だ。

●9月12日

■0300起床
どうやら雨はすっかり上がっている。
空を見上げると満天の星が降り注いでいるではないか。
オリオン座がはっきりとみえる。

すでに小屋を出発した人もいるようだ。
不要な荷物は置いてきたのでザックは軽い。
水も1Lだけにした。ほかに着替えてなども置いていく。2kgは軽くなった。

2015091201

あたりは真っ暗闇 前の人のルートをたどる

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標識が剱岳へと誘導する

■0330剣山荘
星空を仰ぎ見てからヘッドランプを点けて出発した。
剣山荘の玄関のすぐ右手のところに「剱岳」とかかれた標識がある。
暗闇のなか、石にペンキでかかれたマークを手がかりにルートをたどる。
岩だらけなので、どこをあるいてもかまわないがやはりルートは歩きやすい。
30分ほど歩いて振り返ると他のパーティーが後ろから来るのが分かる。
みんな、ヘッドランプをつけている。
途中で追いついてきた若い女性二人連れのパーティーに先に行ってもらう。
われわれのペースはゆっくりしている。

ところが、彼女たちが石を蹴るので落石に!
ラク!ラク!と先頭から声がかかるので気が気ではない。
岩場のルーティングが悪いので石を蹴るのだ。
ヘッドランプでの登坂ではマークを見つける余裕がないのかも知れない。

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急な岩場には鎖がある

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ルートは岩にマークがしてあるだけ

■0458一服剱(標高2618m )
休憩。一服とはよくいったものだな。しかし、まだまだ先がある。
今度は岩場の下り坂だ。
鎖を伝って降りる。

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剱岳が見えてきた

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まだ余裕がある感じ

■0504前剱 (標高2813m)
岩場の尾根道にでた。
日の出だ。
この高度から日の出を見るのは初めてだ。
剱岳を仰ぎ見ながら東の空へとグルリと頭をまわす。素晴らしい眺めだ。
あたりにはだれもいない。
南西の方向に富士山が見える。
西に見える雲海に剱岳の山陰が描かれる。
ひんやりとした山の空気があたりを漂う。

向こうからヘルメットをかぶった若者がやってきた。
聞くと2時に剣山荘を出発して剱岳に登頂したのだとか。
速いなあ。でも、あんまり速いと山頂の日の出を拝めなくなる。

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怖々と岩峰トラバースを渡る

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トラバースしているとこんな風に見えます

■0514岩峰のトラバース
5メートルほどのハシゴを渡る。下は断崖絶壁だ。
右に折れ岩壁をトラバースする。
トラバースとは山の用語で岸壁などを水平方向に移動するという意味だ。
鎖が新しくしっかりしているので不安はない。

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下を見るとめっちゃ怖い

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余裕の表情の私?

でも、下を見るとスリル満点だ。
これって、ビルでいうと10階くらいの高さとちゃうん?
足場はしっかりしてるから大丈夫と思うけど。
落ちたら...。いかんいかん。邪念は払わないと。
そのまま、岩場をよじ登る。
アップダウンが激しい。
この先、どうなるんやろ。

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剱岳の山影が映る!

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雄大な風景を歩く

山の鞍部を歩く。
雄大な景色を見ながらの登山は贅沢な気分だ。
剱岳の山影がそのまま投影されるのを眺める。
すごい。ただ、それだけ。
周囲の空気はピンと冷えていて、空気が少し薄いような気がする。

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上りのルートって絶壁やん!

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すぐに崖を降りる

■0547 平蔵の頭(7番鎖)
へいぞうのかしらと読む。10メートルくらいの岩場をよじ登る。
足場がしっかり作られているので意外と登りやすい。
ここは上りルートと下りルートがわかれているポイントだ。
上りルートを上りきると、今度は急な崖を鎖を伝い降りる。
ふん、平蔵の頭はとんがってるな。
などと思いながら落ちないように慎重におりる。
スバイダーマンのようだ。

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雨の日だったら危ないなと思いながら降りる私

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遠くから見たらこんな感じで降りていく

■0556平蔵のコル(8番鎖)
降り立ったところが平蔵のコルだ。
コルというのも山の用語。鞍部という意味だ。
平坦になったので歩きやすい。といっても下は崖だ。
向こうに断崖がみえる。あれが最大の難所といわれる「カニのたてばい」か。

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下から見上げたカニのたてばい

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振り返ってみたらこんな風景

■0603カニのたてばい
大きな岩を鎖や足場を利用して50メートルほどを直登する。斜度は70度あるそうな。
安全のため手袋を脱ぐ。
手をはなすと、無事では済まない。
雨だったら滑って危ないので絶対無理だろう。
有名なスポットだ。
いつもここで大渋滞するらしい。
それを避けるために午前3時過ぎの出発なのだ。
とっかかりに手をかけ足をかけるには、冷静な判断とある程度の腕力が必要だ。
石鎚山の4の鎖を思い出した。

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前半の上りを終えるところ

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3点支持で慎重に登る私

私の目の高さに岩盤から金属棒がにょいと突きだしている。
鎖を左手につかんで、左足をその金属棒にかけて、えいやっで体を引き上げる。
右足を次の金属棒にかけなければいけないので左足からになる。
数メートル登ってみると、これって完全なる崖やん。ってことに気づいた。← 遅い

体が固いので、次のステップに足が上がらない。
情けないと思うが誰も助けてはくれない。← 助けようがないというのが正しい表現
しかも、三点支持は絶対だ。

足場を見つけられなければ、腕力で体を引き上げるしかない。
どこかに足場がないかを必死で調べる。
数センチの岩場の隙間に足をかけてよじ登っていく。
20メートルほど登ったら、鎖がなくなって、あとは岩に手指をひっかけて登らなくてはならない。
鎖がないので、このほうが怖いやん。
下を見る余裕などない。足がすくむだろう。

最後は岩場の隙間に体をねじ込むようにして15分くらいで登り切った。
もし、渋滞していたら焦っていただろう。

すると、今度は崖を降りる険しいルートだ。
鎖を持ちながら慎重に降りていく。

降り立ったところから剱岳を仰ぎ見る。
まだまだ距離があるし高度もある。遠いな。なかなか着かん。
焦らずゆっくりとがれ場を登る。
さっきから息が浅い気がする。
ハアハア吸ってるが、空気が肺に入らない感じだ。
もうすぐ3000メートルかあ。
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標識が青空に抜ける

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もうすぐ山頂なので表情が明るい

■0631別山尾根と早月尾根の分岐の標識
十字架のように見える。
積雪時には重要な目印になるのだそうだ。
山頂付近からちょうど200歩の距離らしい。
積雪期にこの標識を見落として遭難する登山者がいるそうな。

山頂付近まであともう少しだ。
尾根沿いに岩を踏みながら進む。

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もうすぐ山頂というところ

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祠(ほこら)の前で

■0640剣岳(標高2999m)
おおおおおお〜、とうとう着いたぜ!
おもわず両手があがる。遠かったなあ。
みんな笑顔だ。

なんと、険しい山やねん。
どおりで1907年まで誰も登ってこれなかったはずや。
最初に登った人は凄い根性あったんやろな。

「一般登山者が登る山のうちでは危険度の最も高い山」
そう呼ばれている。

今のルートは鎖場など整備されているので注意すればだれでも登れる。
でも、鎖から手を離せば危ないが。というより死ぬな。

ベンチャー隊を連れてこようと思ったが危険なのでやめておこう。
大人になってから自己責任で行ってもらおう。

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岩の上で3000メートルを超えたことにする

2015091227

おっ、富士山!


緩やかな風が心地よい。
神々しく山々が見える。

ほこらにお参りしてみんなで記念撮影。
ほこらの真下のくぼみが錫杖が発見された場所だとか。
5、6名のハイカーがいて景色を眺めている。
山頂には数十人が、くつろぐだけのスペースがある。

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山頂で朝食 寒い!

2015091225

遠くに白馬岳が見える

さあ、メシ!
岩場に腰かけてザックを開く。
山頂で景色をおかずにして朝食にする。
私は菓子パンだが贅沢な気分だ。← チョコレートデニッシュ700kcalもある

そして、恒例の儀式。
持ってきた御神酒で神様に感謝した。
ほんまにほんまにありがとうございます。

帰りも険しいので一口だけで止めておく。
酔っ払うのは危険だ。

他のメンバは遠くの山々を同座している。
これが楽しい。

20分はいただろうか。
つぎつぎと登山者が到着するので混雑してきた。

名残惜しいが出発することになった。

剣山荘に戻ろう。

二日目の後半に続く...。
【富山】 剱岳登山 2日目〜剱岳から室堂まで〜

[感想]

[1] 雨の日は危険なので行かないこと
[2] 山荘は4時前には出発したい
[3] ヘルメットはかぶったほうが安全